Category
腰痛のセルフストレッチ
腰まわり、股関節、背中の張りに配慮しながら、寝たまま・座ったまま選べるセルフケアを整理します。
Overview
腰痛を探す前に確認したいこと
腰痛カテゴリでは、脊柱起立筋、腰方形筋、大腰筋など、腰まわりの張りと関係しやすい部位のセルフストレッチをまとめます。長時間座った後、立ち仕事の後、朝起きた直後など、状況によって選びやすいように、仰向け、座位、立位の動きを分けて扱います。
腰の不調は股関節、骨盤、胸椎の動きともつながるため、腰だけを強く伸ばす内容には寄せません。掲載データの所要時間、姿勢、禁忌情報を使い、穏やかに確認できる候補を提示します。強い痛み、脚へのしびれ、発熱や外傷後の痛みがある場合は、セルフケアより医療相談を優先する前提で案内します。
Duration
時間別に見る
Situation
シチュエーション別おすすめ
デスクワークの合間
座ったまま確認しやすいものを中心に、首肩や腰まわりのこわばりを短く切り替えます。
立位 腰椎反復伸展(マッケンジー法 extension in standing)
30 秒 / 立位
サイドブリッジ(McGill side bridge / side plank)
30 秒 / 横向き
チャイルドポーズ(バラーサナ)
45 秒 / 膝立ち
1〜3分の小休憩
作業を大きく止めずに選びやすい、短時間で終えられる候補をまとめます。
立位 腰椎反復伸展(マッケンジー法 extension in standing)
30 秒 / 立位
サイドブリッジ(McGill side bridge / side plank)
30 秒 / 横向き
チャイルドポーズ(バラーサナ)
45 秒 / 膝立ち
就寝前・床で休む前
仰向けや横向きなど、体を預けながらゆっくり確認しやすい動きを優先します。
サイドブリッジ(McGill side bridge / side plank)
30 秒 / 横向き
チャイルドポーズ(バラーサナ)
45 秒 / 膝立ち
側臥位 腰方形筋(QL)ストレッチ(前腕支持の側屈モビ)
1 分 / 横向き
Guides
腰痛の選び方ガイド
lower-back
このカテゴリのストレッチ
バードドッグ(対角線挙上・体幹安定化)
四つ這いで対角線上の片腕と片脚を同時に持ち上げ、腰椎を動かさずに体幹深層筋(多裂筋・腹横筋)と臀部・脊柱起立筋を協調活性化する McGill Big 3 の中核エクササイズ。
対象筋: 多裂筋(腰部) / 腹横筋 / 腰部脊柱起立筋 / 大殿筋 / 中殿筋 / 腹斜筋
キャット・キャメル(猫と牛のポーズ)
四つ這いで背中を丸める→反らすを繰り返し、腰椎・胸椎を圧迫なしで動かす腰のセルフモビライゼーション。デスクワーク後の腰のこわばり解消や運動前のウォームアップに広く推奨される。
対象筋: 脊柱起立筋 / 多裂筋 / 腹直筋 / 腰方形筋
チャイルドポーズ(バラーサナ)
正座から上体を前へ倒し、額を床に近づけて広背筋・脊柱起立筋・腰方形筋・大殿筋を受動的に伸ばす、ヨガ由来の代表的な腰部リラクゼーションストレッチ。デスクワーク後の腰部圧縮を解放する。
対象筋: 脊柱起立筋(腰部) / 広背筋 / 腰方形筋 / 大殿筋 / 脊柱起立筋(胸腰部)
カウンタートップ腰椎セルフ牽引(立位ヒップヒンジ・手をついて腰を引き伸ばす)
腰の高さの安定したカウンター(流し台・頑丈な机)に両手をつき、足を一歩後ろに引いて股関節から90度ヒップヒンジする。両腕で上体重量を支えながら下半身を後方へ吊り下げることで、自重で腰椎が軸性に引き伸ばされる自宅版セルフ・トラクション。インバージョン・吊り下げ器具なしで腰椎の減圧感を作れる立位ストレッチ。
対象筋: 脊柱起立筋(腰部・受動的に伸張) / 腰方形筋 / 広背筋(腋〜腰部腱膜) / ハムストリングス / 大殿筋 / 腰椎後方関節包(軸性牽引による減圧)
クロコダイル(ワニ)のポーズ 腹臥位×横隔膜呼吸
腹臥位で前腕を組み額を載せ、上肢で胸郭を固定した状態で横隔膜呼吸を行い、息が腰背部・側腹部に入り込む感覚を作って腰椎周辺の筋膜・椎間板を弛緩させる Hatha ヨガ古典の修復ポーズ。
対象筋: 横隔膜 / 腰部脊柱起立筋(特に最長筋・腸肋筋下部) / 腰方形筋 / 胸腰筋膜後葉 / 多裂筋(腰部) / 腹横筋
デッドバグ(仰臥位・対角線挙上で体幹深層筋活性化)
仰臥位で腰を床に押し付けたまま対角線上の片腕と片脚を同時にゆっくり下ろす動作で、腰椎を中立に保ちながら腹横筋・腹斜筋・多裂筋を共収縮させ、座位デスクワークで失われがちな腰椎-骨盤安定性を再教育する。バードドッグ(四つ這い)の仰臥位対義として、肩関節・股関節の負荷が低く初心者にも導入しやすい体幹安定エクササイズ。
対象筋: 腹横筋 / 内腹斜筋 / 外腹斜筋 / 腹直筋 / 多裂筋(腰部)
デッドハング(鉄棒・ぶら下がり健康器による腰椎軸方向自重牽引)
懸垂バー・ぶら下がり健康器・ドア枠用フックバーなどに両手でぶら下がり、下半身の体重を利用して腰椎を縦方向(axial)に重力牽引するセルフ・スパイナル・デコンプレッション。台に乗ったままつま先を床に残す『パーシャル・ハング』から始め、慣れたら完全に足を浮かせる『フル・ハング』へ進める。腰椎椎間板内圧と椎間関節の圧迫を一時的に低減し、長時間座位や荷重で起こる椎間板の脱水・椎間孔狭小化由来のこわばりを緩和する目的で 20〜60 秒 ×3 セットを目安に使う。腰椎の屈曲・伸展どちらの方向性嗜好にも影響しにくい『中立位の縦牽引』であり、既存の屈曲(child's pose / knee-to-chest)系・伸展(McKenzie)系・SNAG(self-mulligan flexion)系・カウンタートップ前屈牽引(hip-hinge による自重牽引)とは独立した、純粋な吊り下げ重力牽引メカニズムを担う。
対象筋: 腰部椎間関節包・後方靭帯(牽引対象) / 腰部椎間板(圧抜き対象、軸方向減圧) / 腰部脊柱起立筋・多裂筋(受動的に弛緩) / 腰方形筋(受動的に伸長) / 広背筋(共伸長、抗重力で活動) / 肩甲下筋・大円筋など肩関節周囲(受動伸長)
脊柱起立筋セルフ筋膜リリース(仰臥位フォームローラー縦置き)
仰向けでフォームローラーを背骨と垂直に当て、足で床を押して身体を上下に動かし、胸腰部の脊柱起立筋と胸腰筋膜をローラーで圧迫リリースする。腰部直下に当てない安全プロトコル。
対象筋: 脊柱起立筋(胸腰部) / 胸腰筋膜 / 多裂筋(浅層) / 下部僧帽筋
半膝立ち 腸腰筋ストレッチ+オーバーヘッド側屈(ハーフ・ニーリング × クレセント・サイドリーチ)
床に片膝、もう片方の足を前に出す『半膝立ち(ランジ)』姿勢から骨盤を前にスライドさせ、後ろ脚側の腕を頭上に伸ばして反対側へ側屈する。腸腰筋(大腰筋+腸骨筋)と大腿直筋を伸ばしながら、同時に腰方形筋・広背筋・外腹斜筋を側屈方向に伸長する複合ストレッチ。長時間座位で短縮した股関節屈筋群が骨盤を前傾させて腰椎を過伸展位に固定する『デスクワーク型腰痛』に対する代表的セルフリリース。
対象筋: 大腰筋 / 腸骨筋 / 大腿直筋 / 腰方形筋(後ろ脚側) / 広背筋(後ろ脚側) / 外腹斜筋・内腹斜筋(後ろ脚側)
ジェファーソンカール(軽負荷・分節的脊柱屈曲)
立位で軽量ダンベル(または無負荷)を両手で保持し、頭頂から1椎ずつゆっくり屈曲して床方向へロールダウンし、同じく1椎ずつ起き上がる。脊柱多裂筋・脊柱起立筋・ハムストリングを協調的に制御するロード下分節屈曲ドリル。
対象筋: 脊柱起立筋(腸肋筋・最長筋・棘筋) / 多裂筋 / ハムストリング(半腱様筋・半膜様筋・大腿二頭筋) / 大殿筋 / 胸腰筋膜
マッギル・カールアップ(腹直筋等尺強化)
仰臥位で腰椎のニュートラルアーチを保ったまま、頭と肩だけを数センチ持ち上げて10秒保持する腰部負担最小の腹直筋・腹斜筋強化エクササイズ。マッギル・ビッグ3の1つ。
対象筋: 腹直筋 / 外腹斜筋 / 内腹斜筋
サイドブリッジ(McGill side bridge / side plank)
横向きに寝て前腕と足(または膝)の二点で体を支え、頭頂から足先までを一直線に保つアイソメトリック種目。Stuart McGill 博士が腰痛リハビリの基本3種目『McGill Big 3』(curl-up・bird-dog・side bridge)の1つとして体系化した手技で、腰椎への剪断ストレスを最小化しながら腰方形筋(QL)・内腹斜筋・外腹斜筋を同時に賦活する。当データセットでは curl-up(仰臥位・抗屈曲)・bird-dog(四つ這い・抗回旋)が既存のため、本種目で『側臥位・抗側屈』軸を補完する。デスクワーク腰痛・非特異的慢性腰痛の予防/再発防止に世界的に推奨される。
対象筋: 腰方形筋(下側、主動筋) / 外腹斜筋・内腹斜筋(下側) / 中殿筋(下側、股関節外転安定) / 腰部多裂筋・脊柱起立筋(共収縮) / 腹横筋(深部安定筋) / 三角筋・前鋸筋(上肢の支持)
仰臥位ペルビックティルト(骨盤後傾運動)
仰向けで膝を立て、息を吐きながら腰をマットに押し付けるように骨盤を後傾させ、腹横筋・腹直筋下部の能動的活性化と腰部過前弯の軽減を行う、低強度の体幹コントロール基礎エクササイズ。
対象筋: 腹横筋 / 腹直筋下部 / 内腹斜筋 / 大殿筋(補助)
うつ伏せプレスアップ(McKenzie 伸展)
うつ伏せから両手を胸の横につき、腰と臀部の力を完全に抜いたまま、腕の力だけで上体をゆっくり押し上げて腰椎を伸展させる。McKenzie 法を代表する腰椎伸展エクササイズで、坐骨神経痛様症状の「centralization(中央化:足→殿部→中央へ痛みが戻る現象)」を引き出す典型的な手技。
対象筋: 腰部多裂筋(受動的に弛緩) / 腹直筋 / 腹斜筋 / 腸腰筋(前面)
うつ伏せ大腿直筋ストラップストレッチ(骨盤前傾解除)
うつ伏せでストラップ/タオルを足首にかけて踵を臀部に引き寄せ、二関節筋である大腿直筋を最大伸長させて骨盤前傾を解除し、腰椎の代償的前弯(過伸展)を直接ゆるめる。下位交差症候群(lower crossed syndrome)の中核アプローチ。
対象筋: 大腿直筋 / 腸腰筋(腸骨筋・大腰筋) / 外側広筋 / 内側広筋 / 中間広筋 / 縫工筋 / 大腿筋膜張筋
腰方形筋(QL)フォームローラー セルフ筋膜リリース(側臥位 45〜60度回旋)
側臥位でフォームローラーを第12肋骨と腸骨稜の間(QL筋腹)に当て、上体を45〜60度仰向け方向に回旋して腰方形筋を直接的に虚血性圧迫リリースする。脊柱起立筋ではなくQLそのものを狙える唯一の自己リリース姿勢。
対象筋: 腰方形筋 / 外腹斜筋(補助) / 広背筋下部(補助) / 腰部脊柱起立筋(接触領域による補助)
四つ這い ロックバック(hip-spine 分節化ドリル・腰椎ニュートラル保持型)
四つ這い(hands-and-knees, 肩・股・膝 90°)で腰椎中立を保ったまま、臀部を踵方向へゆっくり後退させる動的セルフ介入。McGill 派・Sahrmann 派・Gray Cook (FMS) 派・Cleeland/Frost 等の motor control 学派で広く処方され、Williams 屈曲やヨガの child's pose と異なり、腰椎を屈曲させずに『股関節屈曲(hip hinge)だけ』で身体を畳む運動学習を強制する点が中核。Sahrmann の Lumbar Flexion Syndrome 分類では、しゃがみ・前屈・座位で腰椎が先に屈曲してしまう患者に対し、まず腰椎をニュートラルに固定したまま股関節屈曲を独立に獲得させるための再教育エクササイズとして処方される。McGill は本動作を『curl-up・bird-dog・side-bridge の Big 3 と並行して指導する hip-dominant 動作のキャリーオーバー手段』と位置付け、デッドリフト・スクワット・椅子からの立ち上がりなど ADL 全般の腰椎保護に転移すると説いている。Phase I 股関節鏡視下術後リハ(Summit Orthopedics, Aurora ら)でも標準処方となっており、関節包・後方腰仙構造を緩慢に伸張しつつ、股関節屈曲 ROM の最終域での腰椎代償を visual feedback で抑制できる。当データセットでは lower-back 30 件目として『四つ這い × 股関節主導動的屈曲 × 腰椎中立 × 無器具』軸を導入し、cat-camel(脊柱を能動屈伸)・child's pose(受動エンドレンジ保持)・bird-dog(対側肢制御)・posterior pelvic tilt(骨盤単独運動)と完全独立にする。
対象筋: 大殿筋(主動筋・股関節屈曲時に遠心性に伸張) / ハムストリングス(伸張・遠心性制御) / 大殿筋深部・関節包後方(股関節屈曲 ROM 拡大) / 腰部多裂筋(腰椎中立保持の等尺性活動) / 腹横筋・内腹斜筋(深部体幹・腰椎ニュートラル) / 脊柱起立筋(腰部・等尺性中立保持) / 前鋸筋・肩甲下筋(上肢支持の閉鎖性運動連鎖)
坐骨神経スライダー(座位スランプ・神経滑走)
椅子座位で『頸部屈曲+足関節背屈・膝伸展』と『頸部伸展+足関節底屈・膝屈曲』を交互に行い、坐骨神経を頭尾方向に滑走(slide)させる神経滑走エクササイズ。下肢への放散痛・坐骨神経痛・腰背部関連下肢痛のセルフケアとして用いられる。緊張をかけず神経を『すべらせる』ことが目的で、痛みが増す範囲には進まない。
対象筋: 坐骨神経(L4-S3 神経根由来) / ハムストリングス(補助的伸長) / 腓腹筋・ヒラメ筋(補助的伸長) / 脊柱起立筋(slump 姿勢で軽度伸長)
座位前屈ストラップ(パスチモッターナーサナ・モディファイド)
床に両脚を前へ伸ばして座り、足底にヨガストラップ(タオル・ベルト可)をかけて、骨盤前傾を保ちながら脊柱を長く伸ばして前屈する。腰部伸筋群とハムストリングを同時に伸長し、腰部への過剰な丸まりを避けるためにストラップで上体を引かれる感覚を作る。
対象筋: 脊柱起立筋(腰部) / 胸腰筋膜 / ハムストリング / 腓腹筋・ヒラメ筋
座位 骨盤前後傾サイクル(椅子・骨盤主導の腰椎モビライゼーション)
椅子に浅く座って両足を床にしっかり着け、骨盤を前傾(坐骨を後方へ転がし腰椎を反らす)と後傾(坐骨を前方へ転がし腰椎を平らにする)にゆっくり交互に動かす1〜2分の座位セルフモビライゼーション。胸椎・肩甲帯を意図的に固定して骨盤主導で腰仙関節と腰椎セグメントを可動させ、長時間座位で固まった腰椎を分節的に潤滑させデスクワーカーの腰痛を緩和する。
対象筋: 多裂筋(腰部) / 脊柱起立筋(腰腸肋筋・最長筋腰部) / 腹直筋下部 / 腹横筋 / 腸腰筋(大腰筋・腸骨筋) / 大殿筋下部繊維 / 腰仙関節周囲靱帯(後仙腸靱帯・腸腰靱帯)
座位脊柱回旋ストレッチ(シーテッド・スパイナルツイスト)
椅子に座ったまま、片手を反対側の膝の外側に・もう片手を椅子の背に置き、骨盤を正面に保ったまま体幹を回旋させて、デスクワークで固まった胸腰椎の回旋可動域・脊柱起立筋・腹斜筋・腰方形筋・中部僧帽筋を解放するストレッチ。10〜20 秒保持を左右各 1〜2 回、業務の合間に行えるデスクワーカー向けマイクロブレイクの定番手技。
対象筋: 脊柱起立筋 / 腰方形筋 / 腹斜筋(外腹斜筋・内腹斜筋) / 多裂筋・回旋筋・半棘筋(胸部) / 中部僧帽筋・菱形筋
マリガン式セルフSNAG 腰椎屈曲(座位タオル滑走)
椅子座位で固く折ったタオルを動きの悪い腰椎棘突起の直下に当て、両端を斜め上前方へ引きながら主動で腰椎を屈曲する。椎間関節を頭側へ滑らせて屈曲制限と痛みを取るマリガン式セルフ手技。
対象筋: 腰椎椎間関節(L4-L5 / L5-S1) / 多裂筋(深層) / 腰椎背側関節包・棘間靱帯
側臥位 腰方形筋(QL)ストレッチ(前腕支持の側屈モビ)
ヨガマット上で横向きに寝て、下側の前腕で上体を支え、骨盤を床に押し付けたまま反対側の体側を床から押し上げるように側屈させ、下側(床側)の腰方形筋(QL)を選択的に伸ばす。デスクワーカーで片側に偏りがちな QL タイトネスに対し、座位や立位のサイドベンドでは荷重がかかりにくい QL を、骨盤を床で固定することで他の代償なく狙う側臥位特異の手技。
対象筋: 腰方形筋 / 腰部脊柱起立筋(同側) / 広背筋下部(同側、補助的)
側臥位 腹横筋ドローイン(ADIM・Hodges 深部コア選択的活性化セルフトレ)
側臥位で骨盤と肋骨をニュートラルに保ち、下腹部(臍下2横指)を最小収縮(5〜10%MVC)で背骨方向へ薄く引き込み、腹直筋・外腹斜筋を活性化させずに腹横筋・内腹斜筋下部・多裂筋を選択的に共同収縮させる神経筋制御学習。Hodges-Richardson モーターコントロール理論に基づく、慢性非特異的腰痛の再発予防セルフトレ。マッギル・ビッグ3が global stabilizer 強化なのに対し、ADIM は selective deep muscle isolation で 4 軸が独立する。
対象筋: 腹横筋 / 内腹斜筋下部 / 多裂筋 / 骨盤底筋群
片膝抱えストレッチ(仰臥位シングル・ニー・トゥ・チェスト)
仰向けで片膝を両手で抱えて胸に近づけ、片側の大殿筋・腰方形筋・脊柱起立筋下部を分離して受動的に伸ばす Williams 屈曲法由来のセルフストレッチ。
対象筋: 大殿筋 / 腰方形筋(対側) / 脊柱起立筋下部 / ハムストリングス上部 / 梨状筋
立位 腰椎反復伸展(マッケンジー法 extension in standing)
立ったまま両手を腰の後ろ(仙腸関節のあたり)に当て、両膝は伸ばしたまま骨盤を支点に上半身をゆっくり後ろへ反らす。McKenzie 法の代表的な腰椎伸展手技で、うつ伏せになれない職場や外出先で『1〜2 時間ごとに 10 回』を反復する『頻回少量原則』の立位版。長時間の座位やデスクワークで失われた腰椎前弯を即座に取り戻し、坐骨神経痛様症状の centralization(中央化)を促す目的で使う。
対象筋: 腰部多裂筋(受動的に弛緩) / 腰部脊柱起立筋(受動的に弛緩) / 腹直筋(伸長) / 腹斜筋(伸長) / 腸腰筋・大腰筋(前面・伸長)
立位前屈(膝を緩める/ラグドール)
立位で膝を軽く緩めながら股関節から上半身を前方へ折りたたみ、頭・首・腕を完全に脱力させて重力で脊柱を受動的に牽引する。ハムストリングス・脊柱起立筋・広背筋下部を伸長し、デスクワーク中に蓄積した腰部圧縮を立ったまま素早く解放できる。
対象筋: ハムストリングス / 脊柱起立筋(胸腰部) / 広背筋下部 / 腓腹筋・ヒラメ筋 / 僧帽筋下部
仰臥位ハムストリングストレッチ(90/90・タオル/バンド使用)
仰向けで片膝を股関節 90°屈曲に保ち、タオル/バンドを土踏まずに掛けて膝を伸ばすことで、腰椎を中立に維持したままハムストリングを単独で伸長する低リスクの腰痛予防ストレッチ。
対象筋: 半腱様筋 / 半膜様筋 / 大腿二頭筋(長頭・短頭) / 腓腹筋(軽度)
仰臥位 横隔膜呼吸+骨盤底筋ダウントレーニング(腰部腹圧シリンダー リセット)
仰向け膝立て(フックライイング)または股関節・膝関節 90°屈曲位で、吸気時に横隔膜を下げ骨盤底を緩める『ダウントレーニング』を行い、過剰収縮した骨盤底とコアの過緊張をリセットする呼吸-腹圧協調エクササイズ。腹横筋・横隔膜・骨盤底筋が形作る『腰部腹圧シリンダー』を再教育し、慢性腰痛・産後腰痛・骨盤帯痛の鎮静化と腰椎安定性回復を狙う。
対象筋: 横隔膜 / 骨盤底筋群(肛門挙筋・尾骨筋) / 腹横筋 / 内腹斜筋(下部) / 多裂筋 / 腰方形筋(補助)
両膝抱え込みストレッチ(仰臥位ダブル・ニー・トゥ・チェスト)
仰向けで両膝を同時に胸へ引き寄せ、腰椎全体を屈曲させて脊柱起立筋・腰方形筋・大殿筋および胸腰筋膜を両側同時に伸長する、Williams Flexion Exercises の中核手技。
対象筋: 脊柱起立筋(腰部) / 腰方形筋(両側) / 大殿筋(両側) / 多裂筋(腰部) / 胸腰筋膜
仰臥位グルートブリッジ(腰椎安定型・大殿筋優位ヒップリフト)
仰臥位・膝立て(hooklying)で足裏全面を床に置き、息を吐きながら骨盤を持ち上げて『膝〜骨盤〜肩』が一直線になる中立姿勢で 3〜5 秒キープし、ゆっくり下ろす自重ヒップ伸展種目。Stuart McGill 派の Big 3(curl-up・bird-dog・side-bridge)が抗屈曲・抗回旋・抗側屈をカバーするのに対し、本種目は『股関節伸展モーメント × 腰椎中立保持』の運動カテゴリーを補完し、デスクワーク・長時間座位で抑制された大殿筋(gluteal amnesia / lower-crossed syndrome)を再賦活して腰部代償を減らすことを狙う。膝屈曲位ブリッジは大殿筋に対するハムストリングス比を改善し、腰部多裂筋・腹横筋にも同時に中程度の活動を引き起こすことが EMG 研究で示されている(Lehecka 2017、Bartlett 2014、Distefano 2009)。慢性非特異的腰痛 RCT では『大殿筋強化+体幹安定化』複合介入が体幹安定化単独より疼痛・障害改善で優位(Jeong 2024 Medicina)、骨盤アライメント不全を伴う LBP では 6 週間の大殿筋コントロールトレーニング(ブリッジ系含む)で骨盤アライメント・疼痛・機能が有意改善(Park 2024 Sci Rep)。当データセットで lower-back 28 件目として『supine・hip extension・no-equipment』軸を導入する位置付け。
対象筋: 大殿筋(主動筋・股関節伸展) / 中殿筋(骨盤の側方安定) / ハムストリングス(協働筋・股関節伸展) / 腰部多裂筋(腰椎中立保持) / 腹横筋(深部体幹安定) / 腹直筋・腹斜筋(共収縮) / 脊柱起立筋(中立位の等尺保持)
仰臥位 体幹回旋ストレッチ(サパイン・ローワートランクローテーション)
仰向けで両膝を立て、両膝を揃えたまま左右にゆっくり倒して腰椎・胸腰移行部を回旋方向に伸ばす。腰方形筋・外腹斜筋・脊柱回旋筋・対側大殿筋/梨状筋にアプローチでき、矢状面(屈伸)中心のキャット・カメル/チャイルドポーズと回旋平面で完全に役割が異なる、起き抜けや就寝前に向く低負荷ストレッチ。
対象筋: 腰方形筋 / 外腹斜筋 / 脊柱回旋筋・多裂筋(腰部) / 大殿筋(上部繊維) / 梨状筋
仰向け 骨盤時計(フェルデンクライス・ペルビッククロック)
仰向けで膝を立て、骨盤の下に大きな時計を想像し、12時(後傾)⇔6時(前傾)→3時⇔9時(左右側方傾斜)→1〜11時を順に微小に動かして骨盤と腰椎の分節的固有受容覚と神経筋制御を高める Feldenkrais ATM レッスン由来のドリル。
対象筋: 腹横筋 / 腹直筋 / 腹斜筋群 / 脊柱起立筋(多裂筋・腸肋筋) / 腰方形筋 / 大殿筋 / ハムストリングス上部
FAQ
よくある確認事項
腰が痛いときもストレッチしてよいですか?
軽い張りの範囲で、痛みが増えない動きだけを選ぶことが前提です。強い痛みや脚へのしびれがある場合は、自己判断で続けないでください。
寝たまま行う腰まわりのストレッチはありますか?
カテゴリ LP では仰向けや横向きで行う候補も確認できる構成にします。朝や就寝前に選びやすい所要時間別リンクも用意します。
股関節カテゴリも見るべきですか?
腰まわりの張りは股関節やお尻の硬さと一緒に出ることがあります。無理のない範囲で股関節・お尻カテゴリも参照できます。