
手順 1
ベッドまたは床(マット)に仰向けになる。両膝は軽く曲げて足裏は床に接地し、腰の反りを抜く。後頭部・両肩甲骨・仙骨の 3 点が床に着いた中立位を作る
Tips
- 腰の下に手のひら 1 枚入る程度の自然な反りに留める
- 顎を軽く引いて頸椎前弯を保つ
- 肩がすくまないよう肩甲骨を尾側に軽く引き下げる
Supine Wand/Cane-Assisted Shoulder Flexion (AAROM, Unaffected-Side Lead)
仰向けに寝て、両手で 60〜80cm の棒(傘・PVC パイプ・ストレッチポール用スティック・長めのタオル両端でも代用可)を肩幅で握り、健側の手で患側を頭上方向へリードしながら、痛みのない範囲ぎりぎりまで両腕で棒を持ち上げる肩関節屈曲 AAROM(active-assisted range of motion)。Kelley 2013 APTA 肩 CPG(adhesive capsulitis)で『患者教育+ストレッチ』が最高エビデンス(Level A)とされる中核手技で、五十肩・凍結肩・腱板修復術後・人工肩関節術後の自宅リハ標準プロトコル。床に重力が抜けるためフリーで挙上できない急性期〜拘縮期に最適。Codman 振り子(前屈み振り子)と異なり、棒を介して両側の力が均等に分配され、患側僧帽筋上部の代償(すくみ)を抑制できる。

Muscle atlas
医療診断ではなく、意識する場所をつかむための部位イメージです。主な焦点は 肩、胸、肩甲骨まわりです。
target muscles
動作ガイド
ここでは、体の向き・支点・力を抜く位置を手順に沿って確認します。

ベッドまたは床(マット)に仰向けになる。両膝は軽く曲げて足裏は床に接地し、腰の反りを抜く。後頭部・両肩甲骨・仙骨の 3 点が床に着いた中立位を作る
Tips

60〜80cm の棒(傘・物干し竿用ポール・PVC パイプ・ホウキの柄など)を肩幅で両手で握る。手のひらは下向き(pronated grip)。長めのタオルの両端を握っても代用可。スタートは棒を腹の上、肘を軽く曲げて置く
Tips

息を吸って準備し、吐きながら健側の手で患側を導くようにゆっくり棒を頭上へ持ち上げていく。1 ストロークに 4〜6 秒。痛みのない範囲ぎりぎり(VAS 3〜4 まで)で止める
Tips

可動域の上限で 5〜10 秒静止し、深呼吸を 1〜2 回。鼻から吸って口から長く吐きながら、患側の上腕で『棒を天井に押し上げる』軽い等尺収縮を加えると capsule の neuromuscular re-education になる
Tips

息を吸いながら 4〜6 秒かけてゆっくりスタート位置(腹の上)へ戻す。下ろす過程で患側がガクッと脱力しないよう、健側でブレーキをかけながら eccentric にコントロール
Tips

10 回 1 セットを 2〜3 セット、セット間 30〜60 秒休息。1 日 2〜3 回(朝・昼・就寝前)。毎セット最後の 1〜2 回で『今日の最大屈曲角度』を 5〜10 秒キープして ROM ゲインを定着させる
Tips
呼吸
上げるとき口から長く吐き(呼気主導で胸郭を下げ肩甲骨の上方回旋を促進)、上限で深呼吸 1〜2 回(鼻吸 4 秒・口呼 6 秒)、下ろすとき鼻から吸う。Valsalva(息こらえ)厳禁。痛みが出たら必ず一度息を吐き直してから再開する。
回数 / 頻度
10 回 × 2〜3 セット。1 日 2〜3 回(朝・昼・就寝前)。週 5〜7 日。拘縮期は最低 8 週間継続が目安。腱板修復術後・人工肩関節術後は執刀医・PT の許可範囲内で。
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Kelley MJ, Shaffer MA, Kuhn JE, et al. / Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy (JOSPT) / Orthopaedic Section APTA · en · academic · 参照 2026-05-18
要約引用のみ / Level A 推奨『患者教育+ストレッチ+関節モビライゼーション』。棒・タオル介助の AAROM は self-stretch プロトコルに含まれる
Page MJ et al. / Cochrane Database of Systematic Reviews · en · academic · 参照 2026-05-18
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要約引用のみ / 自宅運動プログラムの一部として wand exercise の有効性を支持
Kelley MJ, McClure PW, Leggin BG / North American Journal of Sports Physical Therapy · en · academic · 参照 2026-05-18
要約引用のみ / 4 self-stretches(passive flexion・horizontal adduction・behind-back IR・external rotation with cane at 0°)を 1 日 2 回以上行ったところ stage 2 患者の 90% で良好な転帰、と報告
Movement Redefined Physical Therapy (Arizona) · en · clinic · 参照 2026-05-18
要約引用のみ
Aurora Health Care (AAHC) · en · clinic · 参照 2026-05-18
要約引用のみ / 患者向けハンドアウト。仰臥位 AAROM 屈曲を 10 回 × 2〜3 セット、1 日 3 回を標準推奨
Aurora Health Care · en · clinic · 参照 2026-05-18
要約引用のみ / cane を使った flexion / abduction / external rotation / internal rotation の 4 方向標準セット
Orthopaedic Associates of Hartford / Connecticut Hand & Therapy Center · en · clinic · 参照 2026-05-18
要約引用のみ / 凍結肩患者用の標準ホームエクササイズシート、仰臥位 wand flexion を中核手技として記載
Physiosunit (Physical Therapist Resource) · en · clinic · 参照 2026-05-18
要約引用のみ
Sussex Community NHS Foundation Trust · en · clinic · 参照 2026-05-18
要約引用のみ / NHS 患者向け五十肩自宅運動。Daily, little and often を強調
城内病院 リハビリテーション科 · ja · clinic · 参照 2026-05-18
要約引用のみ / 三大体操(コッドマン・うちわ扇ぎ・キャットアンドドッグ)と並列で棒体操バリアントを紹介
日本医師会 健康ぷらざ · ja · academic · 参照 2026-05-18
要約引用のみ / 日本医師会公式の五十肩患者教育パンフレット
医療法人 南川整形外科病院 · ja · clinic · 参照 2026-05-18
要約引用のみ / 急性期・拘縮期・回復期の段階別リハ。AAROM を拘縮期の中核に位置づけ
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床にうつ伏せになり、腕で Y・T・W の 3 形を作って肩甲骨を内転・下制方向に能動的に引き寄せることで、下部僧帽筋・中部僧帽筋・菱形筋を等尺性に筋力強化する、巻き肩・猫背・PC ワーカーの hunched posture 矯正向け能動的スタビライゼーション・エクササイズ。
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