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梨状筋 ストレイン・カウンターストレイン セルフ・ポジショナル・リリース(腹臥位 90秒)

Self-applied Piriformis Strain-Counterstrain Positional Release (Prone, 90-second hold)

うつ伏せで梨状筋のテンダーポイント(圧痛点)を指で軽く触れ、患側膝を曲げて股関節を外旋+外転+わずかな伸展位に短縮させ、その点の圧痛がほぼ消える『楽な位置』で90秒間静止保持。固有受容器(筋紡錘ガンマループ)の異常発火を再設定するオステオパシー由来のセルフ手技。

股関節・お尻4 分5分以内やさしいうつ伏せ器具不要専門家由来
梨状筋 ストレイン・カウンターストレイン セルフ・ポジショナル・リリース(腹臥位 90秒)で主に伸びる対象部位の目安。股関節と骨盤まわりの人体模型

Muscle atlas

どこに効くか

医療診断ではなく、意識する場所をつかむための部位イメージです。主な焦点は 骨盤、お尻、股関節です。

殿部・股関節骨盤、お尻、股関節

target muscles

  • 梨状筋
  • 深層外旋六筋
  • 大殿筋
  • 中殿筋後部線維

動作ガイド

動きの流れ

ここでは、体の向き・支点・力を抜く位置を手順に沿って確認します。

体の向き右臀部(梨状筋)右膝(90度屈曲)右股関節(外旋+外転)
1手順 1
手順 1の動き

手順 1

ヨガマットや畳の上にうつ伏せになる。両腕は頭の下で組むか、楽な位置に置く。額をマットにつけ、首をニュートラルに保つ

Tips

  • 腰が反って痛い場合は下腹部の下に薄いタオルを敷く
  • 肩はリラックス
  • 顎は引きすぎず楽な角度
2手順 2
手順 2の動き

手順 2

【テンダーポイント探索】患側(例: 右)の親指または中指の腹で、仙骨の外側縁と大転子(股関節外側の骨)を結ぶ線の中央付近、上後腸骨棘(PSIS)の下外方 3〜4 cm を軽く押す。梨状筋は大殿筋の深層にあるため、表層 1〜2 cm 圧で『鋭い圧痛』が出る小さな点(直径 5〜10 mm)を探す

Tips

  • 『張り』ではなく『限局した圧痛』を探す
  • 強く押し込まず、表層をなぞるように
  • 0〜10 で 7 以上の圧痛がある点を1つに絞る
  • 左右で位置が違うこともある
3手順 3
手順 3の動き

手順 3

圧痛強度を 0〜10 で記録(例: 8/10)。指は触れたまま離さない。これが『基準値』になる

Tips

  • 触れる圧力は 200 g 程度(果物が潰れない強さ)
  • 強く押し続けると後の比較が狂うので軽く
4手順 4
手順 4の動き

手順 4

【短縮位置作成】触れていない側の手で患側の足首を持ち、患側の膝を 90 度に曲げる。次に膝を外側にゆっくり開いていく(股関節外旋)と同時に、つま先を内側(反対側の足の方向)に倒す(股関節外転+わずかな伸展位)。カエル足を片側だけ作るイメージ

Tips

  • 腰をひねらない(骨盤は床に保つ)
  • 膝が床から浮いてよい
  • つま先を内側に倒す角度を微調整
  • 30〜45 度の外旋+20〜30 度の外転が目安だが、個人差が大きい
5手順 5
手順 5の動き

手順 5

【90% リリース位置の探索】触れたままの指で同じ圧痛点を再度押し、圧痛が 0〜2/10 まで下がる『楽な位置』に微調整する。膝の開き角度・つま先の向き・股関節屈曲伸展角度を小刻みに変えて最も痛くないポジションを探す

Tips

  • 数 mm〜数度の角度差で大きく変わる
  • 70% 以上の圧痛軽減が得られる位置を最低限の目標
  • 完全に痛みが消える位置が見つかればベスト
  • 見つからない場合は手技対象外(中止)
6手順 6
手順 6の動き

手順 6

その位置で 90 秒間静止保持する。指は触れたまま、患側の脚は完全に脱力。タイマーで計測することを推奨

Tips

  • 呼吸は止めず、ゆっくりした腹式呼吸(4 秒吸って 6 秒吐く)
  • 途中で位置がズレたら一度戻して再設定
  • 90 秒間は『何もしない』のが正解(追加でひねったり押したりしない)
  • 眠くなる感覚が出れば筋紡錘がリセットされている合図
7手順 7
手順 7の動き

手順 7

【受動的な復位】90 秒経過後、5〜10 秒かけてゆっくりと脚をニュートラル(うつ伏せ脚伸展位)に戻す。患者自身の能動的筋活動を使わず、もう片方の手で足首を支えながら受動的に動かす

Tips

  • 速く戻すと再発しやすい
  • 途中で『張りが戻る感じ』があれば、5 秒さらにゆっくり
  • 戻した後 30 秒間はその場でリラックス
8手順 8
手順 8の動き

手順 8

【再評価】同じ圧痛点を最初と同じ圧力で再度押し、圧痛強度を確認する。0〜10 で 4 以下、または初回値の 50% 以下に下がっていれば成功

Tips

  • 完全消失でなくても 30〜50% 軽減で十分
  • 効果が薄ければ後日再施行(同じ日に複数回繰り返さない)
  • 圧痛点の位置がわずかにずれていることもある(深層の別の点に移動)
9手順 9
手順 9の動き

手順 9

反対側に圧痛点があれば同じ手順を反対側で実施。左右両側で最大 2 ヶ所まで/セッションを目安にする

Tips

  • 3 ヶ所以上の連続施行は避ける(筋紡錘リセット直後の過反応で揉み返しが出ることがある)
  • 施行後 12〜24 時間は激しい運動を避け、軽い歩行程度に留める

呼吸

通常の鼻呼吸または腹式呼吸。90 秒保持中は『4 秒吸って 6 秒吐く』のゆっくりした呼吸でリラックスを深める。息こらえやバルサルバ禁止。

回数 / 頻度

1 圧痛点につき 1 回(90 秒)/日。両側ある場合は左右で計 2 回。同日リピート不可(最低 24 時間あけて再施行)

こんなときは行わない

  • 急性殿部外傷・血腫・打撲後の局所炎症期
  • 坐骨神経痛で安静時に強いしびれ・放散痛があり、外旋位で症状増悪する場合
  • 股関節人工関節置換術後で外旋・伸展が禁忌姿勢に該当する場合
  • 仙腸関節炎症急性期で腹臥位が痛い場合
  • 妊娠中期以降で腹臥位が取れない場合(側臥位代替も困難なら中止)
  • 抗凝固薬服用中で皮下出血しやすい場合は触診圧を最小限に
  • 重度骨粗鬆症で大転子周囲に圧迫骨折既往がある場合
  • 圧痛点が見つからない/触れても痛くない場合は本手技の適応外(別の手技を選ぶ)
  • 発熱・感染兆候のある臀部腫脹(蜂窩織炎など別病態の可能性)

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出典

16 references

このストレッチの内容は、以下の文献・公的情報を参照して構成されています。各リンクから一次情報を確認できます。

  1. Strain counterstrain technique to decrease tender point palpation pain compared to control conditions: a systematic review with meta-analysis (Wong et al., 2014, J Bodyw Mov Ther)

    Wong CK et al., PubMed · en · academic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(low-quality evidence ながら SCS が tender point palpation pain を有意に減少させる SR-MA。セルフ単独 RCT ではないため peer-reviewed 認定見送り)

  2. Physiology, Counterstrain and Facilitated Positional Release (FPR) — StatPearls

    StatPearls Publishing (NCBI Bookshelf) · en · academic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(90秒保持の理論的根拠、gamma motor neuron / muscle spindle reset 機序解説)

  3. Osteopathic Manipulative Treatment: Muscle Energy and Counterstrain Procedure — Piriformis Muscle (StatPearls)

    StatPearls Publishing (NCBI Bookshelf) · en · academic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(梨状筋特異的なカウンターストレイン手順、tender point 位置の解剖学的記述)

  4. Strain counterstrain: current concepts and clinical evidence (Wong, 2012, Masterclass)

    Wong CK, Manual Therapy / J Bodyw Mov Ther · en · academic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(90秒保持の標準プロトコル、indirect / fold-and-hold 概念)

  5. About Counterstrain — The Jones Institute

    Jones Institute (Lawrence Jones DO 創設機関) · en · clinic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(Jones オリジナル手技の公式解説)

  6. Counterstrain — Wikipedia

    Wikipedia · en · article · 参照 2026-05-18

    CC-BY-SA、要約引用(歴史的背景、Jones 1955 / 1981 著書出典)

  7. Strain-counterstrain — Knowledge @ AMBOSS

    AMBOSS Medical Knowledge · en · clinic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(医療従事者向け臨床手順記述、tender point 概念)

  8. Strain-Counterstrain Technique — Summit Orthopedics

    Summit Orthopedics(米国整形外科クリニック) · en · clinic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(患者向け解説、tender point 触診→楽な位置で90秒保持の臨床応用)

  9. Strain-CounterStrain — Dynamic Chiropractic

    Dynamic Chiropractic(米国カイロプラクティック専門誌) · en · clinic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(手技の歴史、適応症例、再評価方法)

  10. Jones Strain/CounterStrain Academy Japan 公式サイト

    Jones Strain/CounterStrain Academy Japan · ja · clinic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(日本国内の Jones 公認教育機関、テンダーポイント概念の和訳)

  11. ストレイン・カウンターストレインセミナー — JOPA(日本オステオパシープロフェッショナル協会)

    日本オステオパシープロフェッショナル協会(JOPA) · ja · clinic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(日本国内の専門家向け SCS 教育、90秒保持・楽な位置の標準解説)

  12. カウンターストレインの方法 — 養氣堂

    養氣堂(オステオパシー実践者個人サイト) · ja · clinic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(日本語での SCS 手順詳細解説、テンダーポイント探索と楽な位置)

  13. ストレイン・カウンターストレイン(SCS)の原理(一般説) — 白山オステオパシー

    白山オステオパシー治療室 · ja · clinic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(筋紡錘ガンマループ理論の日本語解説)

  14. 梨状筋ストレッチ&トレーニング方法を解説 — セラピストプラス(マイナビ)

    マイナビ セラピストプラス(理学療法士監修) · ja · article · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(梨状筋の解剖学的位置、テンダー部位の触診ガイド、セルフケアの一般指針)

  15. 梨状筋症候群のストレッチ方法を医師が解説|寝ながらほぐすケアと悪化防止策 — リペアセルクリニック東京院

    リペアセルクリニック東京院(医師監修) · ja · clinic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(うつ伏せ姿勢での梨状筋セルフケア、強い痛み時の禁忌)

  16. 梨状筋症候群を知り尽くす — 株式会社リハサク

    リハサク(理学療法士監修プラットフォーム) · ja · clinic · 参照 2026-05-18

    要約引用のみ(梨状筋症候群の症状・原因・適応外症状の判定基準)

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