Self­-StretchA Daily Self-Stretch Library探す →

プローン・コブラ(うつ伏せ等尺性背筋強化)

Prone Cobra (Isometric Back Extension)

うつ伏せで腕を体側に置き、両手のひらを天井に向けて親指を上に回旋(肩外旋)させながら胸を10cm程度床から持ち上げ、肩甲骨を後傾・下制させて10秒間保持する能動的等尺性エクササイズ。重力を負荷として僧帽筋下部・中部・菱形筋・脊柱起立筋上部・頸椎深層伸筋群を同時に活性化し、デスクワークで弱化したこれらの『姿勢保持筋』を強化してフォワードヘッドポスチャー(FHP)と猫背を構造的に改善する。

姿勢・猫背・胸郭1 分 40 秒3分以内ふつううつ伏せ器具:mat査読論文
プローン・コブラ(うつ伏せ等尺性背筋強化)で主に伸びる対象部位の目安。首・肩まわりの人体模型

Muscle atlas

どこに効くか

医療診断ではなく、意識する場所をつかむための部位イメージです。主な焦点は 後頭部から首すじです。

首・後頭部後頭部から首すじ
肩・肩甲帯肩、胸、肩甲骨まわり
体幹・腰背部背中、腰、腹部
その他関節、神経、筋膜など

target muscles

  • 僧帽筋下部
  • 僧帽筋中部
  • 菱形筋
  • 脊柱起立筋上部(胸部)
  • 頸椎深層伸筋群(半棘筋・頭板状筋)
  • 棘下筋・小円筋(肩外旋筋群)

動作ガイド

動きの流れ

ここでは、体の向き・支点・力を抜く位置を手順に沿って確認します。

体の向き僧帽筋下部(肩甲骨下角〜胸椎中部)菱形筋(肩甲骨内側〜胸椎)脊柱起立筋(胸椎上〜中部)
1手順 1
手順 1の動き

手順 1

ヨガマットや床にうつ伏せになり、両脚を肩幅にまっすぐ伸ばす。額を床(またはマット)につけて頸椎をニュートラルに保つ。両腕は体側に沿わせ、手のひらは下向き(パーム・ダウン)から開始する

Tips

  • 額を床につけ、首を反って前を見ない(頸椎過伸展を防ぐ)
  • 脚は腰幅、つま先は伸ばすか床につけてリラックス
  • おでこの下に薄いタオルを敷いてもよい
2手順 2
手順 2の動き

手順 2

息を吸いながら下腹部(腹横筋)をわずかに引き込んで腰椎を保護する。同時に殿筋をごく軽く締め、骨盤を中間位に保つ準備をする。これが本エクササイズの『プレ・テンション』であり、腰椎過伸展で代償しないための必須ステップ

Tips

  • 腹圧を入れる=腰椎の反りすぎを防ぐ
  • 殿筋を入れる=骨盤を中間位に保つ
  • 息を止めない(次のステップで吐く)
3手順 3
手順 3の動き

手順 3

息を吐きながら、両手のひらを天井方向にゆっくり回旋させて親指を上に向ける(前腕の外旋=肩関節の外旋)。同時に肩甲骨を後ろ(背骨方向)と下(お尻方向)に滑らせ、肩を耳から遠ざける(肩甲骨の後傾・下制・内転)。この時点では胸はまだ床についていてよい

Tips

  • 親指を天井へ=肩外旋で僧帽筋下部・菱形筋を選択的に活性化
  • 肩を耳から離す(肩すくみ=僧帽筋上部の代償を避ける)
  • 肩甲骨を『お尻のポケットに入れる』イメージで下げる
4手順 4
手順 4の動き

手順 4

肩甲骨の後傾・下制を保ったまま、胸を床から10cm程度ゆっくり持ち上げる。同時に両手も床から1〜2cmだけ浮かせる。視線は床(マット)の1点に固定し、顎は軽く引いた状態(チンタック)を保つ。腰椎を反るのではなく、胸椎を伸展させる意識を持つ

Tips

  • 胸の挙上は約10cm — 限界まで反らない(腰椎過伸展リスク)
  • 視線は床、顎は軽く引く(頸椎伸展で代償しない)
  • 胸椎で起き上がる感覚(『おへそから下は床に貼り付けたまま胸だけ持ち上げる』)
  • 両手を床から1〜2cm浮かせて両手のひらをさらに天井へ向ける
5手順 5
手順 5の動き

手順 5

この姿勢(胸挙上+肩甲骨後傾・下制+親指天井+顎軽く引く)を10秒間保持する。保持中は息を止めず、ゆっくり鼻から吸って口から吐く自然呼吸を続ける。10秒経過したら息を吸いながらゆっくり胸と手を床に戻し、両手のひらを下向きに戻して全身をリラックスさせる

Tips

  • 保持中も呼吸は止めない(バルサルバ回避)
  • 保持中に肩がすくんできたら一度下ろしてリセット
  • 戻すときも勢いをつけず、控えめにコントロール
  • セット間休憩 20 秒
6手順 6
手順 6の動き

手順 6

20秒休憩したら次の繰り返しへ。10秒保持 × 10 回 = 1 セット、計 3 セットを目安に実施。痛みなく余裕がある場合は徐々に保持時間を 15→20 秒に延ばす。

Tips

  • 1 セッション目安: 10秒保持 × 10 回 × 3 セット = 計 5 分
  • 翌日に強い背部痛が残る場合は保持時間・回数を減らす
  • 痛みがゼロでなく『心地よい疲労感』を目安に

呼吸

ステップ 2 で吸って腹圧を準備、ステップ 3 で吐きながら肩甲骨を下げ、ステップ 4 で挙上 → 保持中は『鼻から吸って口から吐く』自然呼吸を継続。息を止めない(バルサルバで血圧上昇を避ける)。戻すときは吸いながら

回数 / 頻度

10 秒保持 × 10 回 × 3 セット(セット間休憩 20 秒)、週 3 回 × 4 週間(Hwangbo 2020 RCT プロトコル)

こんなときは行わない

  • 腰椎すべり症(spondylolisthesis)診断後の急性期 — 腰椎前弯が増大すると症状悪化リスク
  • 腰椎椎間板の前方膨隆/椎間孔狭窄の急性期 — 伸展位で症状増悪する可能性
  • 妊娠中(特に中期以降) — うつ伏せ姿勢自体が不可
  • 頸椎ヘルニアの急性期(顎を引かず後ろに反ると神経根症状が出る場合)
  • 重度の骨粗鬆症(脊椎圧迫骨折リスク)
  • 肩関節の急性炎症や術後早期で外旋に痛みが出る場合

Related tools

このストレッチと相性のよい準備

PR
  • 肩こり / 首こり / 姿勢・猫背・胸郭

    デスク環境を整える

    肩・首・前腕・目の疲れが出やすい人向けに、姿勢と作業環境を見直すための導線です。

    提携リンク準備中
  • 腰痛 / 股関節・お尻 / 肩こり

    セルフケア用品を選ぶ

    股関節・腰・肩まわりのセルフケアに使う道具を、無理なく取り入れるための導線です。

    提携リンク準備中

このセクションには広告・アフィリエイトリンクを含む場合があります。掲載内容はストレッチの安全性と出典表示を優先し、紹介先の購入を前提にしません。

出典

8 references

このストレッチの内容は、以下の文献・公的情報を参照して構成されています。各リンクから一次情報を確認できます。

  1. Effects of Lower Trapezius Strengthening Exercises on Pain, Dysfunction, Posture Alignment, Muscle Thickness and Contraction Rate in Patients with Neck Pain; Randomized Controlled Trial

    Hwangbo G et al. (Medical Science Monitor 2020) / PMC · en · academic · 参照 2026-05-17

    PMC Open Access — 要約引用のみ

  2. Effect of scapular stabilization exercise on neck alignment and muscle activity in patients with forward head posture

    Kim JS et al. (Journal of Physical Therapy Science 2018) / PMC · en · academic · 参照 2026-05-17

    PMC Open Access — 要約引用のみ

  3. Difference in selective muscle activity of thoracic erector spinae during prone trunk extension exercise in subjects with slouched thoracic posture

    Jung KS, In TS, Cho HY (PM&R 2015) / PubMed · en · academic · 参照 2026-05-17

    PubMed Abstract — 要約引用のみ

  4. Prone Cobra: A Simple Exercise Guide

    Simply Physical Therapy (DPT 監修) · en · clinic · 参照 2026-05-17

    要約引用のみ

  5. How to Fix Forward Head Posture [Guide]

    NASM (National Academy of Sports Medicine) · en · article · 参照 2026-05-17

    要約引用のみ

  6. Trapezius Exercises (Activation)

    Brookbush Institute (DPT 監修) · en · article · 参照 2026-05-17

    要約引用のみ

  7. How To Fix Forward Head Posture

    Posture Direct (Mark Wong, Physiotherapist) · en · clinic · 参照 2026-05-17

    要約引用のみ

Guides

選び方ガイド

ガイド一覧へ

関連するストレッチ

同じカテゴリ

同じ悩みのカテゴリで見比べやすいストレッチ

似た部位

狙う筋肉や周辺部位が近いストレッチ

同じ時間

同じくらいの所要時間で取り組めるストレッチ