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バンドプルアパート(レジスタンスバンドで肩甲骨を寄せる)

Band Pull-Apart

立位で軽いレジスタンスバンドを胸の高さで両手に持ち、肘を伸ばしたまま左右に引き離して肩甲骨を寄せる、僧帽筋中部・菱形筋・後部三角筋を能動的に強化する動作。長時間のデスクワークで弱化しやすい肩甲骨内転筋群を低負荷・高頻度で活性化し、巻き肩姿勢の代償を補う。

肩こり1 分 30 秒3分以内やさしい立位器具:resistance-band専門家由来

効くところ

対象の症状

  • 肩こり
  • 猫背
  • 巻き肩
  • 肩甲骨周りのだるさ

主に伸びる筋肉

  • 後部三角筋Posterior Deltoid
  • 僧帽筋中部Middle Trapezius首・後頭部

    肩甲骨を背骨側に引き寄せる中層筋。

  • 菱形筋Rhomboids肩・肩甲帯

    肩甲骨を背骨側に引き寄せる。猫背で弱くなりやすい。

  • 棘下筋Infraspinatus肩・肩甲帯

    回旋筋腱板の1つ。腕を外側にひねる。

  • 僧帽筋下部Lower Trapezius首・後頭部

    肩甲骨を下げて安定させる、姿勢の要。

筋肉解説の出典: docs/glossary.md §2

バンドプルアパート(レジスタンスバンドで肩甲骨を寄せる)で主に伸びる対象部位の目安。首・肩まわりの人体模型

Anatomy preview

どこに効くか

医療診断ではなく、意識する場所をつかむための部位イメージです。主な焦点は 後頭部から首すじです。

首・後頭部後頭部から首すじ
肩・肩甲帯肩、胸、肩甲骨まわり
その他関節、神経、筋膜など

target muscles

  • 後部三角筋
  • 僧帽筋中部
  • 菱形筋
  • 棘下筋
  • 僧帽筋下部

Muscle atlas

伸びる部位の目安

筋肉名を部位ごとに整理した簡易マップです。痛みの診断ではなく、動かす方向と意識する場所を確認するための目安として使います。

3 regions

ハイライトは主な対象部位の概略です

首・後頭部

2 items

首すじ、後頭部、首の深層筋

  • 僧帽筋中部
  • 僧帽筋下部

肩・肩甲帯

2 items

肩、胸、肩甲骨まわり

  • 菱形筋
  • 棘下筋

その他

1 items

神経、関節、筋膜などの関連語

  • 後部三角筋

Motion guide

動きの流れ

立位、両腕を肩の高さで前方に伸ばし、両手でレジスタンスバンドを握っている。肘は軽く伸び、手のひらは下向き。終了姿勢では両腕が真横(T 字)に開き、肩甲骨が背骨に向かって寄っている

データ内の図解フレーム
視点: 正面向き: 正面(カメラに対して向かい合う立ち姿勢)道具: 軽量レジスタンスバンド(セラバンド黄〜赤)またはミニループバンド注目: 両肩甲骨の内側縁注目: 後部三角筋(両肩の後ろ)注目: 両腕(伸びたまま水平に開く動線)
1伸展

伸びる位置

正面:開始姿勢(両腕前方伸展、肩幅広めにバンドを把持、手のひら下向き)

2移動

動き

正面:中間姿勢(両腕が斜め前外側に展開中、肩甲骨が寄り始めている)

3戻る

戻る

正面:終了姿勢(両腕が真横 T 字、バンドが胸の前に押し付けられ、肩甲骨が背骨に最大限寄っている)

4戻る

戻る

背面ハイライト:肩甲骨内転と僧帽筋中部・菱形筋の収縮を矢印で示す

手順

  1. 1

    軽めのレジスタンスバンド(セラバンド黄〜赤クラス、または薄いループバンド)を肩幅より少し広めに両手で握る。立位で足を腰幅、骨盤を立て、肋骨を骨盤の真上に重ねる(反り腰を作らない)。

    • バンドは『15〜20回正確なフォームで反復できる』強度を選ぶ
    • 顎を軽く引き、胸を張りすぎない(肋骨を上に突き出さない)
  2. 2

    腕を肩の高さまで前に伸ばし、肘を軽く伸ばしたまま手のひらを下向き(パームダウン)にして構える。バンドにわずかなテンションをかけ、これを開始姿勢とする。

    • 手首は中間位、肘はロックせず微妙に余裕を持たせる
    • 肩は耳から遠ざける(すくめない)
  3. 3

    息を吐きながらゆっくり 2 秒かけて両手を真横(水平外転方向)に開き、バンドを胸に近づけるイメージで肩甲骨を背骨に寄せる。両手がほぼ T 字(肩のラインまで)来たら 1〜2 秒キープする。

    • 『肩甲骨で動きをリードし、手は通過点』の意識で行う
    • 肩がすくむ/首に力が入る場合は強度を落とす
    • 腰を反って胸を突き出さない(肋骨をスタックしたまま)
  4. 4

    息を吸いながら 3 秒かけてゆっくり開始姿勢に戻す。エキセントリック(戻し)を急がず、肩甲骨が前に滑り出るのを感じながらコントロールする。

    • バンドの力に引かれて急に戻さない
    • 腕が体の前に戻ってもバンドの張力をゼロにしない(次の反復が楽になる)
  5. 5

    1 セット 15 回を 2〜3 セット、セット間休息 30〜60 秒で行う。デスクワーク中なら 1 日合計 50〜100 回を 4〜5 回に分割しても良い(低負荷・高頻度向き)。

    • フォームが崩れたら回数を完遂せず止める
    • 毎日実施可で連日 OK。ただし肩前面に痛みが残る日はスキップ
  6. 6

    応用:手のひらを上向き(パームアップ)で対角線上向き(『diagonal up』=両手をやや斜め上方向に開く)に行うと、棘下筋(49.5%MVIC)と僧帽筋下部(62.4%MVIC)の活性化が高まり、僧帽筋上部の代償(パームダウン水平で 72.6%MVIC)を抑えられる(Boettcher 2022, IJSPT, n=10)。肩前面に痛みがある人や巻き肩矯正狙いではこちらが推奨。

    • パームアップ × 対角線上向きは『RC+下部僧帽筋優位』、パームダウン × 水平は『上部僧帽筋+後部三角筋優位』と使い分け

呼吸

開く(バンドを引く)局面で吐き、戻す局面で吸う。息止め禁止(バルサルバを作らない)。各反復で 5〜6 秒かけてゆっくり呼吸を回す。

回数 / 頻度

15 回 × 2〜3 セット(1 日 1 回)/または 1 日合計 50〜100 回を 4〜5 回に分割

こんなときは行わない

  • 肩関節の急性外傷後(脱臼・腱板断裂急性期など)
  • 首・肩の鋭い痛みが動作中に出る場合は即中止
  • 肩関節前面のインピンジメント様の挟まり感が出る角度では止める

出典

8 references

このストレッチの内容は、以下の文献・公的情報を参照して構成されています。各リンクから一次情報を確認できます。

  1. Band Pull-Apart Exercise: Effects of Movement Direction and Hand Position on Shoulder Muscle Activity

    Boettcher CE, et al. International Journal of Sports Physical Therapy 2022 · en · academic · 参照 2026-05-17

    要約引用のみ(%MVIC 値・推奨フォーム)

  2. Band Pull-Apart Exercise: Effects of Movement Direction and Hand Position on Shoulder Muscle Activity (PubMed)

    PubMed (Boettcher 2022) · en · academic · 参照 2026-05-17

    要約引用のみ

  3. How to Do Band Pull Aparts: Tips and Recommended Variations

    Hinge Health(PT/DPT 監修) · en · clinic · 参照 2026-05-17

    要約引用のみ(フォーム・代償・修正手順)

  4. The Band Pull-Apart: The Stretchy Route To Perfect Posture

    Coach UK · en · article · 参照 2026-05-17

    要約引用のみ(姿勢矯正用途・反復目安)

  5. I tried doing banded pull-aparts every day to improve my posture

    Fit&Well · en · article · 参照 2026-05-17

    要約引用のみ(毎日実施・低負荷高頻度の運用)

  6. Band Pull-Apart Exercise - How to Perform?, Benefits

    Home Physiotherapy Exercises (PT 監修) · en · clinic · 参照 2026-05-17

    要約引用のみ

  7. Current Views of Scapular Dyskinesis and its Possible Clinical Relevance

    International Journal of Sports Physical Therapy 2022 (Cools/Kibler 系) · en · academic · 参照 2026-05-17

    要約引用のみ(scapular dyskinesis の臨床的位置付け)

  8. Effectiveness of specific scapular therapeutic exercises in patients with shoulder pain: a systematic review with meta-analysis

    Journal of Bodywork and Movement Therapies 2024 · en · academic · 参照 2026-05-17

    要約引用のみ(肩甲骨運動療法の機能・疼痛改善のエビデンス)

関連するストレッチ

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1 分 30 秒ふつう

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3 分やさしい