
手順 1
硬めのマットか床に仰向けになり、両膝を立ててリラックスする。両手は腹部または体側に置く。枕は外すか、薄いタオルを後頭部の下に折りたたみ、頸椎が床と平行に近くなるように調整する
Tips
- 頸椎が過伸展しないよう枕高を調整
- 肩甲帯はリラックスして床へ預ける
- 顎は中立位(口を軽く閉じ、上下歯列は接触させない)
Supine Craniocervical Flexion (CCFT-based) Chin Tuck Endurance Training
仰臥位で後頭部を床に軽くつけたまま顎を引き、上位頸椎(C0-C2)のみを屈曲させる極小範囲の能動運動を等尺的に保持するセルフ介入。胸鎖乳突筋(SCM)・斜角筋などの表層筋を意図的に休ませ、頸長筋・頭長筋など深層頸部屈筋群の運動制御と持久性を再教育する。Jull/Falla らが Craniocervical Flexion Test (CCFT) として標準化した運動学習をベースに、機器を用いない自己訓練版として頸原性頭痛・緊張型頭痛・上位交差症候群に伴う前方頭位姿勢を対象とする。器具を使う上位頸椎 SNAG(C0-C1 セルフ SNAG)や、後頭下筋群の伸張・トリガーポイントリリースとは異なり、運動制御 (motor control) と持久性 (endurance) の再学習に特化した『動かす量より、正しく保つ時間』が主眼の手技。

Muscle atlas
医療診断ではなく、意識する場所をつかむための部位イメージです。主な焦点は 後頭部から首すじです。
target muscles
動作ガイド
ここでは、体の向き・支点・力を抜く位置を手順に沿って確認します。

硬めのマットか床に仰向けになり、両膝を立ててリラックスする。両手は腹部または体側に置く。枕は外すか、薄いタオルを後頭部の下に折りたたみ、頸椎が床と平行に近くなるように調整する
Tips

鼻からゆっくり息を吸い、口から吐きながら『うなずく』動作を開始する。後頭部は床から離さず、顎の先端をのど元方向へ近づけるイメージで上位頸椎(C0-C2)のみを屈曲させる。動きの可動範囲は 5〜10° と非常に小さい
Tips

屈曲位で胸鎖乳突筋(耳の下から鎖骨に向かう筋)に触れて確認する。SCM が硬く緊張していたら強すぎる収縮の証拠。SCM が柔らかいまま、のど元の奥(喉頭の左右脇)の深層筋にじんわり収縮感が出る強度に下げる
Tips

この『正しい収縮』を 5 秒間保持し、5 秒間かけてゆっくり開始位置に戻す。呼吸は止めず、保持中も普通に呼吸を継続する
Tips

5 秒保持 × 10 回を 1 セットとして、初級は 1 日 1〜2 セット、中級は 2〜3 セット、上級は 10 秒保持 × 10 回まで段階的に進める。CCFT 機器(圧センサーカフ)を用いる場合は 22 → 24 → 26 → 28 → 30 mmHg の 5 段階で目標圧を上げる
Tips

終了後、ゆっくり立ち上がり、座位や立位で軽くチン・タック(顎引き)を 5 回行って学習効果を持ち越す。デスクワーク中に座位で同じ感覚を再現できると姿勢由来の頭痛予防に有効
Tips
呼吸
保持中は自然呼吸を継続する(息止め・Valsalva は禁忌)。動作開始時に鼻から吸って、屈曲・保持に入りながら口からゆっくり吐く。1 動作サイクル(収縮 5 秒 + 弛緩 5 秒)あたり呼吸 2〜3 回を目安。深呼吸にしすぎると胸郭が動いて頸長筋の感覚が分かりにくくなるため、浅く穏やかな呼吸が良い
回数 / 頻度
5 秒保持 × 10 回を 1 セット、1 日 2〜3 セット。週 5 日 × 6 週間で深層頸部屈筋の運動制御改善が報告されている(Jull et al, Falla et al)。慢性頸原性頭痛・緊張型頭痛では 12 週間の継続で頭痛頻度・強度の有意減少報告あり
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眼精疲労 / 緊張型頭痛 / 首こり
眼精疲労や緊張型頭痛の予防に、休憩・温め・画面まわりを見直すための導線です。
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Falla D, Jull G, Hodges P. JOSPT 2009 · en · academic · 参照 2026-05-18
要約・原理引用(CCFT 運動学的根拠)
Jull G, Trott P, Potter H, et al. Spine 2002;27(17):1835-43 · en · academic · 参照 2026-05-18
RCT n=200、運動療法群は CCFT を中核とした低負荷頸部運動。頭痛頻度・強度・薬剤使用量で有意改善(対照群比、12ヶ月追跡)
Jull G, O'Leary SP, Falla D. JOSPT 2008 · en · academic · 参照 2026-05-18
CCFT 26-30mmHg 達成が予後因子
Falla D, Bilenkij G, Jull G. Spine 2004;29(13):1436-40 · en · academic · 参照 2026-05-18
深層頸部屈筋活動低下と SCM 過剰代償のエビデンス
Iqbal ZA, Rajan R, Khan SA, et al. Indian J Physiother Occup Ther 2013 · en · academic · 参照 2026-05-18
CCFT 訓練単独群 vs 対照群で頸部痛・機能障害・耐久性で有意改善
Saadat Z, et al. J Bodyw Mov Ther 2019 · en · academic · 参照 2026-05-18
SR:深層頸部屈筋訓練の有効性メタ的検討
Physical Stretch(PTブログ) · ja · practitioner · 参照 2026-05-18
実技解説、SCM 代償回避ポイント
Spine-Health (Veritas Health) · en · practitioner · 参照 2026-05-18
患者教育コンテンツ、姿勢への応用
Cleveland Clinic Health · en · clinic · 参照 2026-05-18
公的医療機関による効果・手順解説
Guides
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